SGLT2阻害薬ルセフィ 発売1カ月で重篤副作用2件 脱水と栄養障害
公開日時 2014/07/07 03:51
大正富山医薬品はこのほど、経口血糖降下薬ルセフィの市販直後調査の中間報告を公表し、承認日から発売1カ月までに報告のあった重篤な副作用は脱水と栄養障害の2例2件だった。自発報告に基づく集計のため、総使用症例数や副作用の発現頻度は不明。SGLT2阻害薬は4月から5月にかけて4成分5製品が発売され、いずれの成分でも発売1カ月時点までの副作用状況が公開されたことになる。
ルセフィは大正富山とノバルティス ファーマが共同販売している。今回の中間報告集計期間は3月24日から6月19日。発売は5月23日。この間の副作用報告は37例47件で、低血糖関連事象(5件)、頻尿関連事象(7件)、薬疹関連事象(8件)――などとなっている。
低血糖関連事象は5件中4件がSU薬やGLP-1受容体作動薬など他の糖尿病薬を併用しているケースだった。このため、SU薬やインスリン製剤と併用する場合、それら併用薬の減量を検討するように呼びかけている。
なお、SGLT2阻害薬の使用をめぐっては、日本糖尿病学会が適正使用に関するリコメンデーションを6月13日に発表し、治験段階から予想されていた「尿路・性器感染症」に加え、「重症低血糖」や「ケトアシドーシス」、「脳梗塞」、「全身性皮疹」などの重篤な副作用が発症しているとして注意喚起している。