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脂質異常症薬エゼチミブとシンバスタチンの配合剤 急性冠症候群患者の心血管イベントを抑制 国際共同P3で

公開日時 2014/11/20 03:50

MSDは11月19日、脂質異常症治療薬エゼチミブ(国内製品名:ゼチーア)とシンバスタチン(リポバス)の合剤(海外製品名:VYTORIN)について、急性冠症候群を対象とした国際共同第3相臨床試験(P3)IMPROVE-ITで対照群のシンバスタチン単独群に比べて有意に心血管イベントの発症を抑制したと発表した。米国ではこの試験にかかわる適応症追加などを2015年中に承認申請する予定。

 

同社の親会社である米メルクが発表したものを、国内向けにリリースした。日本はこのP3に参加しておらず、合剤および急性冠症候群での開発にも着手していない。

 

国際共同P3は、急性冠症候群既往患者1万8144例を対象として、エゼチミブ10㎎/日とシンバスタチン40mg/日の合剤投与群とシンバスタチン40mg/日の対照群にランダムに割り付けた。二重盲検で約6年観察したところ、主要評価項目の心血管イベント発生率が合剤投与群32.7%、対照群34.7%と合剤投与群で有意に低下した(P=0.016)。主要評価項目の心血管イベントには▽心血管死▽非致死性心筋梗塞▽非致死性脳卒中▽不安定狭心症による入院▽無作為化30日後以降の冠動脈血行再建術施行―が含まれる。1年経過時点での平均LDLコレステロール値は合剤投与群53mg/dL、対照群70mg/dLで、共に低い水準で推移した。

 

安全性事象については、筋疾患や横紋筋融解症、発がんなど、両群間で有意差はなかった。合剤投与群の筋疾患発生率は0.2%、横紋筋融解症発生率は0.1%だった。

 

なお、国内でのシンバスタチンの用量は通常5mg/日で管理不十分な場合でも20mg/日となっている。エゼチミブは試験用量と同じ10mg/日。MSDによると、国内でのエゼチミブの使用状況は、単剤療法、併用療法がそれぞれ約半数で、併用療法の中で最も多いのがスタチンとの組み合わせだという。2007年の発売以降、同社とバイエル薬品が共同販売している。 

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