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中外製薬株式会社 内藤 崇 さん

公開日時 2015/04/30 00:00

継続こそ力 秘めた闘志の原動力は患者への想い

中外製薬株式会社
プライマリーユニット
九州北営業部
北九州新薬二室
内藤 崇 さん

 

2010年入社、同年福岡県北九州オフィスに配属。現在まで直方市、宮若市、鞍手郡のGP、中小病院約80施設を担当する。骨粗鬆症治療薬・エディロール、ボンビバ、腎性貧血治療薬・ミルセラ、関節リウマチ治療薬・アクテムラなど骨・関節領域を中心にMR活動を行う。昨年10月に新人が配属された際には、真っ先に手を挙げ、OJTのコーチとなった。「先輩MRに教えてもらったこと、プラスアルファ自分自身の強みを付けて、中外製薬のDNAを持っている人を育成したい」と想いを語る。最近は、東京の勉強会に参加することも。「MR#1コンテストがひとつの契機になった」と語り、ひとつのチャレンジを次の機会につなげる気持ちを忘れない。趣味は登山とグルメ、読書。

 

「患者さんのためにと言う限り、MRは責任感がなければダメ。想いをもって働いていきたい」—。中外製薬の内藤さんの目線の先には、患者への想いがある。骨粗鬆症の疾患リスクが医師、薬剤師、患者まで広く認知されていないことを知り、危機感を感じるとともに、MRとしての使命を感じた。疾患の認知を向上させ、適切な治療に結びつけるためには、多少の労はいとわない。最長一年間、訪問し続け医師の気持ちを動かしたことも。ソフトな外見とはうってかわって、心に熱い闘志を秘める。そんなギャップも内藤さんの魅力のひとつと言えそうだ。(望月 英梨)

 

 

難攻不落のドクターを一年がかりで攻略

 

「ガツガツしているように見えないけれど、内心はガッツがある。そう見えないギャップが面白い」(同社・プライマリーユニット九州北営業部北九州新薬二室・高橋光浩室長)

 

“全く会えない難攻不落の医師との面談に一年かけてこぎ着け、即説明会、即採用となった”、“説明会後一度採用取り消しとなったが、再度説明会を開催し、最終的に採用になった”――。通常であれば、心が折れて諦めかけてしまいそうな状況を打破する強い信念。冷静な口調の裏には、内藤さんの熱いハートが見え隠れする。

 

会えない医師には手紙を活用した。手紙を書き、パンフレットを携え、二週間に一度は訪問した。「最長で一年間会っていただけない医師がいた」と笑う。これが冒頭の即説明会、即採用となったエピソードにつながった。

 

「ずっと反応がないと、心は折れそうになったりするけれど、大変だと思ったことはない。それしか打ち手がないのであれば、やるしかない」と、さわやかな笑顔の下に、不屈の闘志をみせる。

 

一方で、手紙の内容は、受け手である医師への配慮に溢れている。アポイントのお願いを書くことはめったにない。むしろ、アポイントのお願いは、「医療事務の方から、“先生、興味を持っているみたい”と聞いた」時など、“勝負をかけるタイミング”のみ。手紙を介した頻回訪問でメディカルスタッフとのリレーションを強固に構築したことも内藤さんの大きな強みと言える。

 

こうした情報提供に手ごたえを感じていたことも継続を後押しした。「いつもお手紙ありがとう」と声をかけてくれ、面談ができるようになった医師がいた。骨粗鬆症治療に興味をもち、専門外にもかかわらず、骨密度測定装置を院内に設置するようになった医師もいた。内藤さんの熱意が医療従事者を動かした。「やってみてダメだったらやめればいいのではないか。MR活動はトライ&エラーの繰り返し」と話し、失敗を恐れずにチャレンジすることを重視する。

 

 

効率的な活動で担当施設に情報提供

 

内藤さんのMR活動の原動力。それは、“患者への想い”だ。講演会で、骨粗鬆症による大腿骨頸部骨折が生存率を大きく低下させると聞いた。骨粗鬆症により骨折した患者の五年生存率は、胃がんのステージⅢの患者のそれとほぼ同等。このデータに衝撃を受けた。「認識が甘かった」。骨粗鬆症治療は、全国に1280万人いる一方で、全国の検診受診率は5%にとどまる。つまり、約900万人の患者に適切な治療が行われていないことになる。

 

「もっと危機感をもって治療に当たっていただく必要があるのではないか」との想いから、内藤さんは、医師や患者に骨粗鬆症治療の重要性を知ってもらおうと、積極的に動いた。自身の担当する医療機関、薬局すべてに患者用の指導箋を置かせてもらった。市場の規模によらず、担当する医療機関はくまなく情報提供した。「市場規模は小さくても患者さんはいる」との考えからだ。業務中に営業所に戻らず、効率的に医療機関を訪問するよう心がけた。

 

こうした活動の継続が実を結び、内藤さんは骨粗鬆症治療薬・ボンビバの売上でプライマリーユニットに所属するMR1200名中1位に。さらには、エディロールでも優秀MRとして、ダブル表彰された。

 

 

情報感度を高めて医師からの信頼獲得

 

「“いつも内藤さんに色々教えてもらった、助かっている”と、同行中に何人かの医師から聞いた。自分の持っている情報をしっかり伝えて使ってもらいたいという自負が強い」(高橋室長)

 

「基本的には色々な媒体から情報を取り、バラバラの情報をひとつにまとめて伝えられるよう心がけている」と話す内藤さんは医薬品情報だけでなく、幅広い情報収集に力を入れる。目を通す媒体も、業界情報はもちろん、一般紙や雑誌まで幅広い。

 

きっかけは、「むしろ失敗談ですよね」と振り返るエピソードだ。新人時代に、担当先の医師から「世間の事を知るために、新聞を読みなさい!」とのキツイひと言。それまで新聞をあまり読んでいなかったという内藤さん。医師の話についていくためにも、経済など幅広い情報収集に力を入れた。しかし、新聞もひとたび読み始めると思いのほか、面白かった。

 

同社の永山治会長の「若い人には、まず新聞のすべてのページをめくってみることをお勧めします。その中で興味のあることを見つけたり、自分の会社が属する業界の記事を読んだりといった方法がいいと思います」(日本経済新聞・2014年3月31日朝刊より)という言葉を目にし、感銘を受けた。業界情報やグルメや教育、グローバル…。

 

自身の興味のある情報を端緒に始めたスクラップ帳は14冊目を数えるまでになった。「広い視野で物を見ることができる人になりたい」と語る内藤さん。描く今後のキャリアも、入社時からの目標というグローバル人財になることと目を輝かせた。

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