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英NICE 抗菌剤適正使用ガイダンス案を公表

公開日時 2015/08/27 03:50

英国立医療技術評価機構(NICE)は8月17日、抗生物質の過剰使用による耐性菌蔓延を防止する観点から、医療従事者ばかりでなく一般消費者にも幅広く適正使用を呼びかける抗菌剤使用ガイダンス案を公表、同日から意見募集を開始した。

同ガイダンス案は医師、看護師、薬剤師に抗菌剤の適正使用と適正管理を促すばかりでなく、一般消費者にも抗菌剤の特徴を理解してもらい、過剰な使用を回避、耐性菌蔓延を防ぐ目的で作成された。NICEは、ここでは抗生物質、抗ウイルス剤、抗寄生虫薬および抗真菌剤を抗菌剤としている。

英国では、抗生物質の使用が着実に増加しており、2013年には4160万枚の抗生物質処方が行われ、NHS(国民保健サービス)医療費では1億9200万ポンドに達したとされる。

同ガイダンス作成グループのTessa Lewis博士(全ウェールズ治療・毒性センター医学顧問)は、「抗生物質耐性菌は増加しており、有効な抗生物質は近年、少ししか開発されていないので、我々は、新規抗菌剤の開発をめざすと同時に最も有効な方法で既存の抗菌剤を使用する必要に迫られている」と述べたうえで、同ガイダンス案は耐性菌の発生を最小限にするための具体策を勧告しているとした。

同ガイダンス案では、特に全医療機関および介護施設などにおいて、職種横断的な抗菌剤管理チームの設置を勧告した。同チームは、常時、抗菌剤処方や耐性菌発生データなどをチェック、これを処方者にフィードバックする役割を持つ。同チームは、抗菌剤使用が異常に多い、増加傾向にある、あるいは異常に少ないなどの理由を把握するために処方者と協力して対処する。

また、同ガイダンス案は、医師に対して、患者に直ちに抗生物質を処方することを避け、患者と症状、抗菌剤のメリットおよびデメリット、代替治療法、および当面様子を見るなどについて相談する時間をとることを推奨している。

英国では、すでに、抗生物質の使用を低減させる呼びかけは行われているにも関わらず、この過剰使用の傾向は変わらず、その原因のひとつに、患者の97%が抗生物質の処方を求め、10人のGP(開業医)のうち9人は患者から抗生物質を処方するよう圧力を感じているという実態があると指摘されている。

NICEのMark Baker臨床実践センター長は、「抗生物質に対する態度や考えは処方者ばかりでなく患者も問われるべきだ。患者はその症状が自然治癒するかもしれず、また、その疾患には無効かもしれないということを理解していないので、抗生物質の処方を医師に求めている」と患者も抗生物質の適正使用への理解を深化するよう呼びかけた。

なお、抗菌剤使用と耐性菌の問題のみに焦点を当てたガイダンスはこれが初めてという。
 

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