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【World Topics】「老人学・老年医学」国際会議

公開日時 2017/07/31 03:50

1950年以来、4年に1度、世界各国を代表する「老人学・老年医学」研究期間・団体が参集して開催されてきた International Association of Gerontology and Geriatrics(IAGG) の第21回国際会議が、7月22日(土)からサンフランシスコのモスコン・コンベンション・センターで開催された。


https://www.iagg2017.org 


サンフランシスコでの開催は1960年(第5回)についで2度目。今回の会議には、世界各国から6000人(会議史上最多)が参集し、週末からはじまったプレ会議のワークショップやトレーニング・セミナーも、本会議の分科会も立ち見のでる盛会となっている。ちなみに1950年の第1回会議の参加者は113名、1960年のサンフランシスコ(第5回)は499名、 1970年(第11回 )の日本会議の参加者は1842名で、前回2013年の韓国大会の参加者は4289名。高齢社会化の進展にともない、世界中で関心が高まっている。


参加者にも登壇者にも女性が多いのがIAGGの特徴だ。会場1階のロビーでは、妻に同行してきた夫たちがベビーシッターをしていて微笑ましい。


若い世代の啓発・教育を重視しているのもIAGGの特徴だ。掛け声だけでなく、会議の重鎮たちスピーカーの控え室の近くに、プレスルームと並んで「学生交流サロン」が設けられ、常時、若い参加者が経験豊かなプロを囲んで輪になって 熱心に話を聞いている姿が印象的だ。


会議は、週末2日間に専門職のためのトレーニング・セッション(専門職資格更新の単位認定講座)を多数用意。展示場のオープニングを兼ねた日曜夜のセレモニーとレセプションの後、月曜から水曜日までの3日間が本会議だ。会議では、主催者企画のキーノートスピーチやパネルディスカッションとともに、実証研究と臨床現場からの報告のための学会会場が脳神経科学、バイオ・サイエンスから、転倒予防、認知症スクリーニング、高齢社会化に対応する都市デザインや環境整備までのテーマ別に設けられ、さらにポスターセッションの会場が特設されて、世界81ヶ国からの8349件の応募グループから内部予審を通過した600余の研究発表が行われている。


今年初めての試みは従来型の研究・報告に加え、美術、音楽、ダンスなどのアートに実演の場となるステージを設けたこと。特設舞台では、会議と並行して終日パフォーマンスが展開されている。米国で医療やウェルネスにエンタテイメントやアートの及ぼす影響が注目され、盛んに研究されるようになっていることの反映である。


参加者の声を拾ってみると、「医師になってから毎回参加している。高齢者を診ていく指針が得られる」というイスラエルの医師、「アルツハイマーの患者さんに音楽療法を取り入れたらすごく効果があったので、もっと勉強しなければと思って、初めて参加した」という米国フィラデルフィアのソーシャルワーカー、「脳神経学が専門だが、高齢者の歯科治療の重要性についても知りたい」というインドの医師、「介護している家族の心のケアと環境整備を学びたい」というデンバーの看護師、「高齢者介護の制度・政策をよその国に学びたい」というコンゴの学生。皆、生き生きとして希望と期待に満ち、参加して満足だと語る。


多種多様なニーズを抱えた参加者が、何らかのソリューション、誰かしらのアドバイスに出会える場所。IAGGは、単なる学会でも、単なる交流の場でもない、リアルで壮大なプラットフォームと呼ぶべき存在に育っている。
 


 

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