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アルコール依存症治療薬・セリンクロ「治療中断防ぐツールとして期待」

公開日時 2019/04/01 03:50

国立病院機構久里浜医療センターの樋口進院長は3月28日、大塚製薬主催のメディアセミナーで講演し、アルコール依存症治療薬・セリンクロ(一般名:ナルメフェン)は「治療からのドロップアウトを防ぐツールになる」と意義を強調した。同剤は、飲酒量の低減を効能・効果とした国内初の薬剤。樋口院長は、「依存症の治療では治療の継続が大切」と述べ、いきなり断酒を目指すのではなく、まずは飲酒量の低減を治療目標に据える重要性を指摘した。

同剤は、3月5日に大塚製薬が発売した。中枢神経系に広く存在するオピオイド受容体調節作用を介し、飲酒欲求を抑制することで、飲酒量を低減させる。国内では、抗酒薬や断酒維持を目的とする断酒補助薬はあるが、飲酒量を減らす過程を補助する薬剤は同剤が初めて。

飲酒量の低減については、2018年9月に改訂された「新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドライン」で、「断酒に導くための中間的ステップあるいは治療目標の1つ」に位置付けられている。このため樋口院長は、「セリンクロは、飲酒量低減を目指す治療の第一選択薬として良いだろう」と述べ、“軽症患者”への投与を推奨した。

◎樋口院長「本来の使い方と異なる」 承認条件に苦言

ただ承認では、中間的ステップであるために、必要以上に患者のすそ野が広がってしまう懸念から、「アルコール依存症の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで投与すること」との条件が付いている。これに対し樋口院長は、「(これでは)重症の方にしか使えない状況で、本来の(推奨する)使い方と異なる」と訴え、今後、学会を通じ厚労省に対し、条件を緩和するよう要望する考えを示した。

 
◎副作用は1週間程度で消失 患者に伝達で治療中断防ぐ
 
アルコール依存症の治療をめぐっては、治療の継続が重視されるなか、副作用の発現が治療中断につながるとの指摘がある。樋口院長は、同剤も臨床試験段階では、悪心、鼻咽頭炎、不動性めまいなどの副作用が報告されているが、多くが1週間程度で消失していると説明。こうした情報をあらかじめ患者に伝えておくことで、「薬の中断を避けることができる」と述べた。
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