アークレイ社 HbA1c測定装置「ザ ラボ 001」新発売 小型で簡便に
公開日時 2019/07/25 03:50
アークレイ社(本社:京都市上京区)は7月24日、HbA1c値の高精度の測定を可能にする「ザ ラボ 001」を発売した。毛細血管内で電気泳動を行うキャピラリー電気泳動法を基にした独自技術を活用。これまで主流だったHPLC法による検査装置と同程度の精度を保ちながら、小型化に成功した。試薬カードリッジをセットしてから約90秒で検査結果を出力できる簡便さも実現した。
◎アークレイ・福永社長「高性能データと簡便さを兼ね備える」
同日、都内で開いた記者会見で、同製品の販売を担当するアークレイマーケティング社の福永善浩代表取締役社長は、「病院検査室が重視する高性能のデータと、クリニックが望む使い勝手や簡便さの双方を兼ね備えている。医療機関のニーズを広く満たす新しいポジションに位置する装置だ」と意義を強調した。
製品は、大きさは幅220㎜、奥行き326㎜、高さ298㎜と小型。使用には、専用の試薬カードリッジ「The Lab 001 A1C HD」を用いる。試薬カートリッジは常温で保存が可能なことから、冷蔵庫のスペースをとらないのも特徴としている。
また、必要な検体量は1.5μLと、米粒以下の指先の血液量で、測定時間も同社の従来製品と比べ、5分の1の90秒間で済むという。
販売価格は、税抜120万円。糖尿病専門医が在籍するか糖尿病を標榜する診療所全国4000施設や、糖尿病外来のある病院1500施設への情報提供に注力する考え。3年間で1000台以上の販売目標を掲げている。