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日本医薬総合研究所 新型コロナで処方せん枚数減も回復基調 去痰剤、気管支拡張剤は総量マイナス

公開日時 2020/08/21 04:52
日本医薬総合研究所は8月20日、新型コロナウイルス感染症が処方箋動向に与えた影響調査の結果を発表した。調査結果によると、4月7日の緊急事態宣言発令直後から顕著に処方せん枚数の減少や投与日数の増加がみられたと分析。一方で緊急事態宣言が5月25日に全面解除されてからは緩やかに元の処方パターンへと戻りつつあるとした。薬効別では去痰剤や気管支拡張剤は処方せん枚数の減少が顕著で、投与日数の増加で補完している状況がうかがえた。

調査は、新型コロナウイルス感染症が流行した2020年2月9日~6月27日までの期間について、週次ベースで処方せん動向や処方パターンの変化を分析したもの。内服薬の処方動向をみると、北海道で独自の緊急事態宣言を発令した2月28日を皮切りに処方動向に変化がみられた。具体的には処方せん枚数の減少と同じタイミングで投与日数に増加が認められた。この結果は、新型コロナの感染リスクを回避するなど、患者の受診控えが一部の診療科で顕在化した時期とも重なっており、処方パターンに影響したことを裏付けている。

薬効別でみると、血圧降下剤や高脂血症用剤、血管拡張剤など、もともと投与日数の長い慢性疾患治療薬で処方せん枚数がわずかに減少。投与日数は平均で44.6日(2019年平均)から47.3日(20年3~6月実績)へと若干伸びているものの大きな変動はなかった。結果的に総量の合計もほぼ前年平均並みだったと言える。

◎3~6月処方せん枚数 前年比で去痰剤5割減、気管支拡張剤4割減

影響が顕著なのは去痰剤、鎮咳去痰剤、気管支拡張剤。今年3月~6月の処方せん枚数をみると19年平均を100%とすると、去痰剤は48.9%、鎮咳去痰剤は32.9%、気管支拡張剤は57.9%と前年を大幅に下回っていることが分かる。これに対し、投与日数は去痰剤で166.8%、鎮咳去痰剤で165.6%、気管支拡張剤で153.3%と大きく増加していることが分かった。

◎去痰剤、鎮咳去痰剤、気管支拡張剤は総量合計も前年割れ

去痰剤や気管支拡張剤について投与日数の実数値でみると平均で14.6日から23.5日(20年3~6月平均)に増加している。ただ、総量合計でみると、去痰剤は前年平均に比べて78.0%、鎮咳去痰剤は55.3%、気管支拡張剤は88.1%となり、いずれも前年実績を大きく下回る結果となった。


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