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米FDA 初のハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群治療薬Zokinvyを承認

公開日時 2020/11/27 04:49
米食品医薬品局(FDA)は11月20日、米Eiger BioPharmaceuticals社の疾患修飾薬Zokinvyカプセル剤(lonafarnib)について、1歳以上の小児および少年におけるハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群による死亡リスクの低減および一定のプロセッシング欠損プロジェロイド・ラミノパチーの適応で承認した。

ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群およびプロジェロイド・ラミノパチーの患者は、異常タンパクのプロジェリンあるいはプロジェリン様タンパクの蓄積により心血管疾患の進行が加速する。ほとんどの患者が15歳までに心不全、心臓発作あるいは脳卒中で死亡する。同疾患は、遺伝性早老症の1つ。同剤の承認までは、サポーティブケアもしくは合併症に対する対症療法しか治療法がなかった。

Zokinvyは、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤でプロジェリンあるいはプロジェリン様タンパクの蓄積を防ぐ。

FDAは、同剤について、優先審査、希少疾病薬、および画期的新薬(BT)の指定を行った。FDA医薬品評価研究センター(CDER)のHylton V Joffe希少疾患・小児・泌尿器・生殖医薬部長は、「ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群およびプロジェロイド・ラミノパチーは、早死にを起こし、かつ生活に甚大な悪影響を及ぼす希少な遺伝性疾患だ」と指摘したうえで、「本日の承認により、Zokinvyはこれら破壊的な疾患に対する初のFDA承認薬になった」と同剤の登場を歓迎した。さらに、「FDAは、これらの患者のために新たな有効かつ安全な治療法を開発するよう関係者と協力していく」との意向を示した。

Eiger BioPharmaceuticals社のDavid Cory社長兼CEOは、「Zokinvyの承認は、この破壊的な疾患と共に生きる小児、青少年および家族に初の承認薬をもたらすことが出来たのはEigerとプロジェリア研究財団(同疾患の研究団体)との開拓者精神に満ちた協力の賜物だ」と述べたうえで、「我々は、このことを可能にした同剤の臨床試験に参加してくれた小児、青少年および家族に深く感謝する」と述べた。

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