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政府「ワクチン開発・生産体制強化戦略」を閣議決定 フラッグシップ拠点整備、国の買上げ、原材料国産化

公開日時 2021/06/02 04:51
政府は6月1日の閣議で、「ワクチン開発・生産体制強化戦略」を了承した。世界トップレベルの研究開発拠点(フラッグシップ拠点)の形成や治験環境の整備、薬事承認プロセスの迅速化、ワクチン製造拠点の整備などを明示した。ワクチン開発・製造を行う企業等に対しては、感染症発生時による「国による買上げ」や原材料の国産化などを盛り込んだ。菅義偉首相は閣議直前に開かれた健康・医療戦略推進本部で、「政府が一体となって長期継続的に取り組む国家戦略として、ワクチン開発・生産体制強化戦略を取りまとめた」と述べ、「政府として一丸となって取り組む」と強調した。

ワクチン開発・生産体制強化戦略では、世界トップレベルの研究開発の「フラッグシップ拠点」を形成し、BSL(バイオセーフティレベル)-4施設などシナジー効果が期待できる特徴的な拠点及び当該フラッグシップ拠点の研究基盤を活用・強化・維持するとの考えを明示した。

一方、戦略性を持った研究費のファンディング機能の強化では、産業界の研究開発状況、国内外の新規モダリティ動向を踏まえ、ワクチン実用化に向け政府と一体となって戦略的な研究費配分を行う体制をAMEDに新設するとした。特にファンディングに際しては「迅速かつ機動的な機能」が求められる。政府方針では、AMED 内に、先進的研究開発戦略センター「SCARDA6(スカーダ)」(仮称)を新設し、各省の縦割りを排した予算の配分を通じ、新規モダリティの育成、感染症ワクチンへの応用などを実施するとの方針を示した。

◎平時はワクチン以外のバイオ医薬品 有事にワクチン製造に転用「デュアルユース設備」

治験環境の整備・拡充では、臨床研究中核病院の緊急時治験の要件化や治験病床等の平時から確保するほか、アジア地域の臨床研究・治験ネットワークを充実させる。薬事承認プロセスについては、迅速化と基準整備を図る。具体的には、新たな感染症に備えて、あらかじめ臨床試験の枠組みに関する手順を作成するほか、緊急事態に使用を認めるための制度の在り方を検討する方針。さらに製造拠点は、企業のリスクを軽減するために、平時はワクチン以外のバイオ医薬品の生産が可能な「デュアルユース設備」とすることが考えられるとした。

◎「実用化後の出口が重要」 国によるワクチン「買上げ」 原材料・資材の国産化促進も

一方、産業側に対しては、「企業にとって予見可能性を高めるためには実用化後の出口が重要」と指摘。国によるワクチンの買上げなど国内でのワクチン供給が円滑に進むよう検討する。開発に成功したワクチンについては、WHOの事前認証取得を後押しするなど、「国際的な枠組を通じて世界的に供給することや途上国の支援ニーズ等に応じたODAの活用」などの検討を行う。

さらに、ワクチンや治療薬などの原材料・資材の国内自給による安定供給を目指した国産化の促進、必要な場合の備蓄、緊急時にワクチン・治療薬等を確保するための企業との交渉などの体制を構築することなどを盛り込んでいる。
 
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