Meiji Seika ファルマ ワクチン接種のコミュニケーションにギャップ 6割が対話臨むも実際は3割にとどまる
公開日時 2025/06/06 04:48
「ワクチン接種に医師からの積極的なアドバイスや推奨が欲しい」と考える人が6割以上いるにも関わらず、実際の医師との対話は3割にとどまる―。Meiji Seika ファルマは6月5日、ワクチン接種を巡るコミュニケーションの実態について、一般生活者1400人、医師200人を対象に実施した調査結果を公表した。同社は調査結果を受け、「『ワクチンの話題を本音で言いにくい』コミュニケーションギャップが生じている」と分析した上で、「対話を促し、ワクチン接種について適切な判断ができるような環境整備や予防医療の重要性を広めることに貢献していく」としている。
調査は、一般生活者向けは2025年2月28日~3月1日、全国の20~79歳の1400人を対象にインターネットを通じて実施。医師向けは25年2月28日~3月7日、新型コロナワクチン接種を行っている全国の開業医150人、勤務医50人に対してインターネットを通じて行った。
◎「医師からの意見やアドバイス欲しい」65.7% 「推奨あれば接種したい」60.5%
調査結果によると、ワクチン接種について「医師から積極的な意見やアドバイスが欲しい」との問いに対して「とてもあてはまる」「ややあてはまる」としたのは計65.7%。「医師から推奨があればワクチンを接種したい」との問いでは「とてもあてはまる」「ややあてはまる」と答えたのは計60.5%だった。
医師側への設問では、「被接種者には積極的に意見やアドバイスをしてあげたい」とした医師は89.0%に上り、「接種するワクチンについてできるだけ被接種者と相談して決めたい」としたのは81.3%だった。
◎「自分・医師からワクチンについてコミュニケーション」3割にとどまる
一方で、ワクチン接種に関するコミュニケーションについて尋ねたところ、「自分から接種について相談したり、自治体の接種券などを持ち込むことが多い」「医師・自分それぞれが起点のコミュニケーションは半々」「医師の方から接種を推奨されたりアドバイスをもらうことが多い」との回答の合計は30.0%にとどまった。対して、「ワクチンについてコミュニケーションをとったことはない」との回答は70.0%だった。コミュニケーションを取らない理由について、「患者さんが多く忙しそうだから」「先生が進めてこないから必要ないと思った」などのコメントが寄せられた。
◎24年のシニア層のワクチン接種率 新型コロナ24.5% インフルエンザ42.2%
24年に新型コロナワクチンを接種したシニア層は24.5%、インフルエンザワクチンは42.2%だった。いずれも接種した人のうち、同時接種したのは30.6%だった。今後の接種の意向について尋ねたところ、「定期的・必要な時期に必ず接種しようと思う」と答えたのは新型コロナワクチンで15.1%、インフルエンザワクチンで25.5%だった。接種したい理由では「病気になっても重症化を防ぐから」といった声があり、接種したくない理由では「どのくらい効果があるか明確でない」などが挙げられた。