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メドレーとNTTドコモ オンライン診療アプリを共同運営 ヘルスケアから医療サービスを一気通貫で展開

公開日時 2021/12/08 04:52
メドレーとNTTドコモは12月7日、オンライン記者会見を開き、オンライン診療・服薬指導アプリ「CLINICS」の共同運営を開始すると発表した。ドコモのdアカウントと連携させ、健診や健康相談などヘルスケア領域から、診療、処方、服薬指導といったメディカル領域を一気通貫のサービスとして提供する。将来的には健診データや診療情報を統合させて、患者個々のリスク予測を可能とする医療サポートサービスの構築なども視野に入れる。さらに一般用医薬品のECサービスへの発展なども強い期待を寄せており、オンライン診療とデータ活用をセットにしたプラットフォームのビジネス化にまで飛躍させたい考えだ。

両社は今年4月に資本業務提携契約を締結している。8月からドコモショップでオンライン診療アプリの利用案内などを開始。9月には、COVID-19自宅療養者向けオンライン診療システムの無償提供を行ったほか、10月にはミナカラ社の株式の共同取得も行っている。

この日、新たに発表したオンライン診療・服薬指導アプリ「CLINICS」の共同運営は、dアカウントのサービスを利用するユーザーが、ストレスなくオンライン診療を行える環境を整えることにある。受診先医療機関の予約や、オンライン服薬指導の選択、保険証のアップロード、事前問診への回答などの機能が用意されている。一方、メドレーの「CLINICS」も、クレジット決済機能やオンライン服薬指導後の処方薬の自宅配送などに対応できるよう設計した。

◎メドレー・豊田取締役 患者を含めた「接点拡大」でオンライン診療の普及に期待

会見したメドレーの豊田剛一郎取締役(医師)は、「オンライン診療をドコモのサービスとして普及できるところが最も大きい」と指摘。「患者を含めてユーザーとの接点拡大など、より多くの方に使ってもらうきっかけになる」と強調した。また、「ドコモショップを使ったアプリ利用のサポートなど、実際のリアルな場で行うことができる」と述べ、共同運営への期待感を表明した。

◎NTTドコモ・出井室長 ヘルスケアから医療の一環サービスで「顧客に新たな価値提供」

NTTドコモ・ビジネスクリエーション部の出井京子ヘルスケアビジネス推進室長は、「オンライン診療に興味はあったものの、どうして良いか分からないとして使えなかった顧客に対しサポートしていく。顧客に新たな価値を提供できると考えている」と述べた。さらに、「これまでドコモは健康増進のところだけで頑張ってきたが、顧客へのサービスは、そこ止まりになってしまう。予防領域だけだと厳しい。ヘルスケアから医療領域までのサービスを提供できてこそ初めて顧客に価値が提供できる。予防から医療まで一気通貫してやるべきだと考えていた」と述べ、ドコモとして、この領域に参入する意義を強調した。

◎次のステップで「患者サポートサービス」の実現も視野 データ活用の事業化検討へ

両社は今回の共同運営による将来像として、「患者サポートサービス」の事業化も視野に入れていることを明らかにした。ヘルスケアの健診データや診療情報などのデータ活用に関するビジネスを想定したものだ。出井室長は、「ヘルスケア・医療に関しては、データを活用した保健事業や個人向けに(予防リスク等を)フィードバックする事業など想定している。どれが顧客にとって価値になるかを見極めながら事業化を考えていきたい」と意欲を示した。また、一般用医薬品のECサービス化にも触れ、「医薬品のEC化の市場規模は7700億円と試算している。これがイコール収益とはならないが、産業全体の中で、どれだけの価値を早期に生み出していけるかがカギだ。医療領域はパートナー競争が重要だと考えており、まずメドレーと組んで、加速度的にやりたいと思う」と述べ、こちらも実現に強い意欲を示した。
 
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