大原薬品 日立物流火災で長期収載品を緊急増産も 被害錠数の約75%を東日本物流センタ ーに入庫
公開日時 2021/12/15 04:51
大原薬品は12月14日、日立物流西日本物流センター(大阪府大阪市此花区)の火災発生後の対応について公表した。「まずは、何をおいても最優先に⽣産すべき成分・品⽬である⻑期収載品において、迅速かつ安定的な供給再開を⽬指す」と表明。長期収載品については自社製造に加え、委託製造先の共創未来ファーマやクオリテックファーマによる緊急増産を行っているとした。また、先週までの2週間で、⽕災で失われたと推測される⾃販製品群のうち、出荷判定を完了して、同社の東日本物流センターに入庫したのは、錠数ベースで約75%との目安も発表した。早期のリカバーを目指す考え。
◎早期リカバリーで「リソースを最大限有効に活用」
同社は、「⽕災において失われたと思われる⾃販製品群(ジェネリック医薬品・⻑期収載品(承継品))につ いては、早期リカバリーに向け限られたリソースを最⼤限有効に活⽤する」と表明した。⾃販製品群のうち、⼤多数が定期的に毎月生産しており、包装まで完了して出荷判定 を待っていた製品、製剤バルクまで完了した中間製品や製剤化⼯程中の仕掛品などがあると説明。「直近の品不⾜に対して、まずは⼤⾄急これらを最終製品化して市場に供給させていただくことが、 最短で有効な⼿段であると判断している」とした。なお、同社は火災発生時(11月29日時点)に、大阪物流センターに自販製品群の約 65%を在庫保管していたとしている。
また、包装単位については、⼀部の製品を除き、100 錠包装を中⼼とした⼩包装のみという。同時に失われたと推測される委託製造品についても、迅速に市場で製品を供給する考えを示している。
半年に1回以下の生産などの⽣産数量の少ない製品群については、「どうしても⻑期的に⽋品になってしまう製品がある」と説明。至急、成分ごとに代替品を案内する考えを示している。