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住友化学 新中期経営計画を発表 医薬品事業の24年度コア営業利益730億円 ラツーダクリフ克服へ

公開日時 2022/03/04 04:50
大日本住友製薬の親会社である住友化学は3月3日、新中期経営計画(2022~2024年度)を発表した。グループ全体の24年度売上収益は3兆500億円、コア営業利益は3000億円を見込む。うち医薬品事業は売上収益6100億円、コア営業利益730億円とした。医薬品事業戦略では、米国でのラツーダ独占販売期間終了後の「ラツーダクリフ」を見込み、オルゴビクス、マイフェンブリー、ジェムテサなど各製品の収益最大化や精神神経領域での継続的な製品創出など、中期的成長に向けて新たなブロックバスターの育成に注力する。また、再生・細胞医薬やα線治療薬など、次世代医薬品分野での積極展開を図る方針も明示した。

住友化学の新中期経営計画スローガンは「Change and Innovation~with the Power of Chemistry~」。広義のグリーントランスフォーメーション(GX)の推進を通じ、社会課題の解決に貢献する狙いを込めている。24年度のセグメント別売上収益目標をみると、エッセンシャルケミカルズの8400億円に対し、医薬品は6100億円でグループ第2位にランクされる。次いで健康・農業関連事業が5900億円、情報電子化学が5600億円、エネルギー・機能材料が3900億円、その他600億円で、住友化学全体で3兆500億円を見込んでいる。

◎米国ラツーダ独占販売期間終了後の収益基盤確立へ

事業部門戦略のうち医薬品事業については、米国ラツーダ独占販売期間終了後の収益基盤の確立として、前立腺がん治療薬オルゴビクス、子宮筋腫治療薬マイフェンブリー、過活動膀胱治療薬ジェムテサの収益最大化を掲げた。特に、オルゴビクスと子宮内膜症で米国申請中のマイフェンブリーについては北米での共同開発・共同プロモーションに期待しており、中期経営計画においては「事業リスク軽減とともに、剤のポテンシャルを最大化」を求めた。過活動膀胱治療薬ジェムテサについては、サノビオン社の販売基盤活用によりコストシナジーの追求を求めている。これら3製品により「ラツーダを上回る販売を目指す」とした。

◎中長期的な成長へ向けた新たなブロックバスター育成を


一方で中長期的な成長へ向けた新たなブロックバスターの育成では、大塚製薬との開発・販売提携しているSEP-363856(統合失調症)に期待を寄せた。米国での上市予定は2024年度を見込む。また第2、第3の適応追加も検討中としており、精神神経領域における両社の強みを結集するとした。

このほか中長期的成長への布石として、外部リソースの積極活用を含めた開発迅速化、リスク低減、製品価値の早期最大化を追求するほか、再生・細胞医薬など新たな治療法への挑戦と実⽤化にも注力する。CDMO(医薬品受託製造)事業の強化として、再生・細胞医薬やα線治療薬など、次世代医薬品分野で積極展開する方針も部門戦略に明記した。これにより新中期経営計画の最終年となる24年度計画として医薬品事業のコア営業利益730億円(21年度予想670億円)の確保を目指す方針だ。



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