エムスリー 完全子会社「エムスリーソリューションズ」の代表取締役に出前館元会長の中村利江氏就任へ
公開日時 2022/03/17 04:50
エムスリーは3月16日、出前館の中村利江元会長が4月1日付で完全子会社「エムスリーソリューションズ」の代表取締役に就任すると発表した。中村氏は、出前館をスタートアップ時代から20年以上にわたりリードし、時価総額2500億円を超える企業へと成長させた実績がある。フードデリバリーのDXを実現した経験を活かし、今後は医療現場のDXを推進する。
中村氏は関西大学在学中、女子大生のモーニングコール事業を立ち上げるなど学生起業家として注目された。卒業後はリクルートに入社し、1年目でトップセールスとしてMVP賞を受賞。出産退職後はマーケティング等に関わった後に、日本最大級の宅配ポータルサイト「出前館」の代表を務めた。
中村氏が代表取締役に就任する「エムスリーソリューションズ」は、エムスリーの100%子会社のシィ・エム・エスが4月1日付で社名変更して誕生する企業。シィ・エム・エスは、全国に13拠点を構え、医科システム、調剤システムの医療機関への提供・サポートで実績をあげている。導入実績も5000施設を超える。主力サービスのクリニック向けAI搭載クラウド電子カルテ「エムスリーデジカル」をシェアNo.1電子カルテへと成長させた実績もある。
◎エムスリーソリューションズ 「デジスマ診療」の提供・サポートに注力
一方、4月からエムスリーソリューションズは、クリニックにおける予約、自動受付、問診、キャッシュレス決済、CRMの機能をワンストップ化し、患者の診療体験をより便利にする「デジスマ診療」の提供・サポートに注力する。将来的には、クリニック向けの開業コンサルティング、人材紹介、 集患支援、医師向け学習教材、継承支援などの様々なサービス提供を行うことも想定している。今後は中村代表取締役の元で、電子カルテを提供する会社から医療現場DXの実現を支援する会社への転換を図り、付加価値の更なる拡張を図る方針だ。