エムスリー コスモテックの自家細胞採取・非培養細胞懸濁液作製キット「RECELL」が保険適用に
公開日時 2022/09/02 04:50
エムスリーは9月1日、連結子会社コスモテックの急性熱傷および採皮部に用いる医療機器 「RECELL 自家細胞採取・非培養細胞懸濁液作製キット」が保険適用になったと発表した。患者自身の健常な皮膚から自家細胞懸濁液を作製し、直接的に熱傷部位に噴霧することで、皮膚の形成に必要な細胞を生着させる。なお、RECELLはエムスリーグループが自社製品として販売する初の医療機器となる。
RECELLは、深達性Ⅱ度熱傷、Ⅲ度熱傷を中心とした熱傷症例に用いられる医療機器。患者自身から熱傷面積のわずか1/80倍の健常な皮膚を採皮し、専用のキットで細胞レベルに分離し、自家細胞懸濁液を作製。この自家細胞懸濁液を直接的に熱傷部位に噴霧することで、角化細胞、色素細胞、線維芽細胞などを生理的に近い状況で均一に生着させることができる。通常の皮膚移植と同等の治癒効果(上皮化)をもたらすほか、健常な皮膚採皮面積を最小限にする。また、自家細胞懸濁液は、RECELLを用いて、手術室にて30~60分程度で作製可能であるため、受傷後、医師の判断により早期に治療を開始することができる。
エムスリーグループにとってRECELLは自社製品として初めて販売する医療機器となる。コスモテックの堤達朗代表取締役は、「グループのケイパビリティを組み合わせ、自社製品のみならず、国内外の医療機器メーカー・ベンチャーが持つ新技術・新製品の日本における上市戦略を支援したい」と語った。