エムスリーは７月13日、同社グループの治験ボランティア会員が200万人に到達したと発表した。同社グループでは治験参加を希望するボランティア会員の協力のもと、被験者リクルートメントサービスを提供。治験ボランティアの会員データベースには既往歴などの健康状態が登録され、治験の参加条件とのマッチングが行える。今回200万人に到達したことを受けて同社は、「インターネットと IT を活用した効率的な治験支援サービスの展開をさらに加速させる」とし、「グループ企業全体で医薬品開発の効率化に貢献する」としている。

グループ企業で臨床開発・臨床研究等に必要な被検者募集を行うPRO事業を担う3Hクリニカルトライアル社とQLife社の治験ボランティア会員が合計で200万人に達した。エムスリーグループではこれまで、生活習慣病、がん、希少疾患などスペシャリティに至るまで、症例登録を加速し期間を短縮するソリューションを提供してきた。直近では、新型コロナの感染拡大に伴い、ワクチン開発の需要が高まったことを受け、ワクチン試験に参加できる健常者の治験ボランティア会員の獲得にも注力していた。

エムスリーによると、新型コロナワクチンナイーブ試験において、国内のワクチン接種が進み、ワクチン未接種の被験者募集が困難な状況のなか、試験全体症例数の55％をエムスリーグループから組み入れることに成功。結果として計画の約1.7倍の組み入れ実績になったとしている。