株式会社グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン吉田昌史、酒井幸、渡辺幸子グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン（GHC）では、国内では年間約26,000人が罹患する「食道がん」化学療法の実態を独自調査し公表してきた。第３回となる今号では、有効性の高い「術前DCF療法」の副作用予防策としての「G-CSF製剤」の利用状況をより詳細に調査し、各病院の治療方針とその経営的背景、患者へのメリットを分析していく。副作用予防策「４割未実施」の理由「G-CSF製剤」の予防的投与とは、切除可能な進行食道がんの手術前に「シスプラチン」「フルオロフラシル（5-FU）」「ドセタキセル」の３種の抗がん剤を投与する「術前DCF療法」の副作用（好中球減少症）を抑えるために行われる。前号でこの予防的投与の実施割合を...