AZと田辺三菱 共同研究契約を締結 糖尿病性腎症の創薬で
公開日時 2014/08/21 03:50
英アストラゼネカ(AZ)と田辺三菱製薬は8月20日、糖尿病性腎症の低分子化合物の創薬を目指し、3年間の共同研究契約を締結したと発表した。
今回の契約での財務的な取り決めはなく、各社が担当する研究計画の費用を負担する。共同研究には創薬ターゲットの選択から新薬候補となる低分子化合物の創製までが含まれる。このため、田辺三菱が臨床第2相試験を実施している選択的ミネラロコルチコイド受容体(MT-3995)は契約に含まれていない。
AZは糖尿病を中核領域と位置付けている。糖尿病性腎症は糖尿病長期罹患者の発症リスクが高い疾患であるが、同社は臨床上の大きな治療ニーズがあるとして、この疾患領域のポートフォリオを強化していく意向だ。一方、田辺三菱は、京都大学大学院医学研究科メディカルイノベーションセンターでシーズの発掘に向けたTMKプロジェクトを実施しているほか、同医学研究科の腎臓内科とトランスレーショナルリサーチにも取り組んでいる。今回のAZとの協業により、グローバルで開発を進めやすい環境が構築できるとしている。