田辺三菱 抗NGF抗体「MT-5547」の国内フェーズ2/3を開始 変形性関節症の疼痛で
公開日時 2017/08/18 03:51
田辺三菱製薬は8月17日、開発中の完全ヒト型抗ヒトNGFモノクローナル抗体「MT-5547」(一般名:Fasinumab)について、変形性関節症の患者を対象に国内フェーズ2/3(「J01試験」)を開始したと発表した。炎症性の疼痛などに関与していることが知られるNGF(神経成長因子)の作用を阻害することで、痛みを緩和するとされる。今回が最終段階の治験で、2020年の終了を計画している。予定する承認申請時期は開示していない。
J01試験では、中等症、重度の痛みがある変形性膝関節症、変形性股関節症の患者568例を対象(目標症例数)にし、プラセボ対照で検証する無作為化二重盲検比較試験。16週における変形性関節症の疼痛に対する治療効果を比較、評価する。
同剤は米リジェネロンから導入したもの。田辺三菱が2015年9月に、日本、韓国、その他アジア9か国(中国除く)における独占的開発・販売権を獲得した。米リジェネロンは米国でフェーズ3を実施している。
抗NGF抗体の国内開発についてはファイザーが、変形性関節症を対象にtanezumabフェーズ3を行っている。