World Topics 寝だめよりも昼寝
公開日時 2013/06/17 05:00
毎日8時間程度の睡眠を取るのが理想的と言われても、現代人の日常はそれを許さない。誰もが常習的な寝不足を抱えているのが21世紀を生きる我々の現実だ。では、睡眠不足はどう解消すればよいのか?
アメリカでも、ウィークデイの寝不足を取り戻すために「週末にはお昼過ぎまで寝ている」という人が少なくない。だが、最近の研究で週末の「寝だめ、まとめ寝」は睡眠サイクルを狂わせる結果になり、睡眠不足解消にはむしろ逆効果であることがわかってきた。たとえば週末にウィークデイよりも5−6時間余分に寝ると、身体が5−6時間の時差のあるところに旅行した時と同じような「時差ぼけ」をおこしてしまうというのである。この現象は”Social Jet Lag”(社会的時差)と呼ばれている。
最近の睡眠研究の定説は週末の「寝だめ、まとめ寝」より短時間の昼寝の方が効果的であるというものである。要するに、日中、眠くなったら、短い時間でよいのでさっと眠ってしまうのがよく、この短時間の昼寝で睡眠不足は相当程度まで解消できるというのである。時間を決めて定期的に昼寝をする方が、不規則に寝るよりも健康によく、睡眠不足解消の効果も高い。人間の身体は基本的に規則正しい行為の繰り返しを好むからだ。その際、雑音を遮断できる昼寝用カプセル等を用いれば、より効果的だという。
アメリカでは、今後も「お昼寝カプセル」を導入する企業が増えそうである。