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米FDA 吸入インスリン製剤Afrezzaを承認

公開日時 2014/07/01 03:50

米食品医薬品局(FDA)は6月27日、成人における糖尿病の血糖コントロールを改善させる即効型吸入インスリン製剤Afrezza(一般名:ヒトインスリン)吸入パウダーを承認した。


各食事の開始時あるいは食事開始後20分以内に服用する。同剤は、長時間作用型インスリンの代替治療薬とはならず、1型糖尿病患者に投与する場合は、長時間作用型インスリンとの併用が義務付けられた。また、糖尿病性ケトアシドーシスの治療あるいは喫煙患者には推奨されていない。

ラベルの枠組み警告では、喘息およびCOPD(慢性閉塞性肺疾患)患者で同剤服用後に急性気管支痙攣を発現した例が報告されたため、これら患者への投与が禁忌とされた。主な副作用は、低血糖、咳、咽頭痛など。

リスク評価・緩和戦略(REMS)の策定も義務付けられると同時に、FDAは、製薬企業に対し、小児を対象とした安全性・有効性を評価する市販後試験、呼吸器および循環器疾患リスクの可能性を評価する市販後試験などの実施を求めた。

同剤の安全性および有効性は、糖尿病患者3017例(1型糖尿病1026例、2型糖尿病1991例)を対象とした臨床試験で検証された。

1型糖尿病患者については、基礎インスリンをベースに、同剤を併用した群と即効型インスリン・インスリンアスパルトを併用した群に分け、治療効果を比較した。24週間観察したところ、同剤併用群は、インスリンアスパルト併用群に対して、HbA1c値において事前に設定した非劣勢の目標を達成した。


2型糖尿病患者については、同剤と経口抗糖尿病薬との併用群とプラセボ投与群を比較した。24週間観察した結果、同剤併用群ではプラセボ群に比べ、HbA1c値を有意に減少させた。

同剤は、米Mannkind Corporation(コネチカット州ダンベリー)が製造する。同社のAlfred Mann CEOは、「Afrezzaの承認は、当社にとって重要なマイルストーンとなった」と述べた。その上で、「同剤の特徴的なプロファイルと注射でない投与経路が、インスリン療法におけるアンメット・メディカルニーズに応えると同時に糖尿病治療を変える可能性を持っていると信じている」と述べた。

米国での推定糖尿病罹患患者は、2580万人。このうち、未診断の患者が全人口の8.3%に当たる700万人が診断されておらず、対策が迫られている。



【訂正】記事中、見出しに製品名の誤りがありました。訂正いたします。本文修正済(7月1日 9時52分)

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