自民党・高市総裁 病院・介護施設の経営改善 補正予算で対応へ「診療報酬改定の効果を待てない状況」
公開日時 2025/10/06 04:51
自民党の高市早苗総裁は10月4日の記者会見で、「物価高対策」に速やかに取り組む考えを表明した。高市総裁は、医療・介護問題に言及し、「病院、介護施設は、いま大変な状況になっている。病院に関しては7割が深刻な赤字。介護施設の倒産も過去最高になった。診療報酬改定まで待っていられない」と強調。物価高・経済対策を柱とする補正予算で対応する考えを表明した。
「少し急がなければいけないのは病院(医療施設)、介護施設が大変な状況になっていること」と高市総裁は指摘する。続けて、「診療報酬の改定(の議論は)は年末にあるが、実際にその効果が現れるのはちょっと先になる。それを待っていられない状況だ」と強調した。高市総裁は、「地域の医療機関がどんどん倒産していくことになると大変だ」と危機感を露わにし、「補正予算を使わせていただいて支援できる形を検討してもらいたいと思っている」と表明した。
◎責任ある積極財政の立場を表明 健康・医療も一例に“ワイズスペンディング”で
一方で財政政策について高市総裁は、財政健全化の必要性を認めつつも、物価高対策を優先する「責任ある積極財政」の立場を表明した。その上で、“呼び水的な投資”を促進する分野に、食料、安全保障、健康・医療をあげた。高市総裁は、「ここに直接、国が投資するのか、官民で力を合わせて、投資を拡大するのか」と政策の方向性を示し、「投資した場合、必ずそこに需要が生まれる。また税収も上がる。これは手を打たないということじゃなく、むしろ税収が増える賢い投資をする“ワイズスペンディング”というのが私の方針だ」と強調した。