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ABPI  総選挙に向け政策要望マニフェストを発表

公開日時 2019/12/06 04:50
英国製薬工業協会(ABPI)は11月14日、12月12日に実施される総選挙に向けて、次期政権を担う政治家に業界への理解を深めてもらうと同時に政策に織り込んでもらいたい要望についてのマニフェストを発表した。

マニフェストは、次期政権に、英国が今後も医薬品やワクチン開発で世界をリードする地位を維持するための政策を立案、施行させることを確実にする目的を持つ。

英国の医薬品産業は、現在6万3000人の雇用を確保、R&D投資は43億ポンド(6063億円、1ポンド=141円換算)に達する。ABPIは、以下の項目を重視することで、政権が医薬品産業に重点投資し、NHS(国民保健サービス)の改善を図ることを求めている。

▽EU離脱を踏まえ、英国とEUの関係において患者と保健衛生の確保を優先すること。これまで、英国がEUのメンバーであるなかで、ライフサイエンス部門における科学的、規制上かつ商業上のインフラを形成してきた。我々は、次期政権は、薬事規制、貿易、人材、科学およびイノベーションへのアクセスについての協力することをベースにEUとの取引を確保すべきである。

▽英国が、新薬やワクチンを研究、開発するために最善の場所となれるよう創薬環境を活発にすること。

次期政権は、2027年までにGDPにおけるR&D費比率について2.4%を目標に投資をすべきである。併せて、R&D税額控除制度の改革や新規の生命科学への投資を目的としたライフサイエンス技術基金(Life Sciences Skills Fund)の構築、および英国の知的財産権保護における世界のリーダーとしての地位を維持するべきである。

▽英国を患者が最先端医薬品およびワクチンを使える最高の場所にすること。

次期政権は、英国の臨床試験数を増やすために、また、耐性菌と取り組むために新薬への投資をすべきである。英国がワクチン接種において世界のリーダーであることを確かにすべきであり、NHSとライフサイエンス産業との幅広くかつ深い協力関係を構築すべきである。

ABPIのマイク・ソンプソン専務理事は、多くの雇用と数十億ポンドの投資を行っている医薬品産業は英国の価値ある資産だと指摘したうえで、「我々は単にNHSの患者が最新の画期的新薬を入手できることばかりでなく、英国がグローバルな投資を可能にさせる科学の本拠地であり続けることを望んでいる」とコメントした。
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