ノバルティス・三谷社長 抗がん剤の副作用被害救済制度「あるべき」
公開日時 2011/02/09 04:02
ノバルティス ファーマの三谷宏幸社長は2月8日、東京都内で2010年業績に関する定例会見を行った。その中で、厚生労働省が検討を表明した抗がん剤の副作用被害救済制度について「あるべきものだと思う」と述べた。
ノバルティスはがん領域に強く、同社によると売上規模は業界3位。これは記者の質問に答える形で制度化の必要性を企業の立場で述べたもの。ただし、重い副作用も少なくない製剤の特性もあり、「どこまで幅(救済の範囲)を広げるのかは非常に難しい。予算の問題もある。全部適用するのは、それも限界があろう」との認識を示した。
ノバルティスグループの2010年業績は、売上高3560億円、7.5%増だが、医療用医薬品に限ると、主力の抗がん剤グリベックが市場拡大再算定で10%以上の薬価引き下げがあるなど薬価改定の影響も大きく、1.3%の伸びにとどまった。