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国内最大級の患者調査 70万サンプルを実現

公開日時 2011/02/27 00:00

 

 株式会社アンテリオ 提供 

 

ANTERIO Patient Mindscape

 

治療満足度や薬剤不満点など患者の“ホンネ”明らかに

 

 

 

 

「医師には確認できない、レセプトや処方箋ではわからない患者視点のマインドアナリシス」──そんなコンセプトを掲げたマルチクライアント自主企画調査「ANTERIO Patient Mindscape」(以下、APM)を医療専門市場調査会社のアンテリオ(東京・千代田区)が開発した。直近1年間に医師から薬を処方された患者にフォーカスし、受診のきっかけや治療満足度・薬剤不満点、コンプライアンスなどをデータベース化した。そのサンプル数は国内のマーケティングリサーチ史上最大級の70万超という規模を誇る。さらに薬剤ブランドベースで2000製品の分析を可能にしたことで、これまで確認が困難だった薬剤の併用実態などをブランド別に確認できることも特徴だ。

 

 

 

 

 

 

 

 図

アンテリオでは、大規模な意識調査データに「Mindscape」(Mindshare+Landscapeの造語)を商標の一部に用いている。これまでに、医師を対象に薬物療法の実態や新薬浸透度、MR好感度などを調べた「Doctor Mindscape」や、一般消費者を対象に疾患認知度や診療科・製薬メーカーの認知度などを調べた「Consumer Mindscape」を開発・上市しているが、今回新たに開発したAPMは患者を対象とした意識調査で、Mindscapeシリーズでは第3弾となる(右図)。
 

APMの調査期間は2010年8~9月で、親会社であるインテージ(東京・千代田区)のwebモニターや郵送モニターなど複数の調査パネルを組み合わせることによって70万5770人(15~89歳男女)の有効回収数を実現した。また、郵送アンケートも実施したことで従来回収が難しかった高齢者サンプルが全体の1割に達し、高齢者層の情報が充実していることも特徴だ。

 

 

 

 

 

受診行為を多角的に分析
情報から抽出するアプローチ法

 

 図

APMの主な調査項目は、①受診きっかけ・受診診療科(自覚症状の有無、TVCM等のメディア系や口コミの影響など)②治療満足度・薬剤不満点(疾患別の治療満足度、薬剤ブランド別の不満点など)③コンプライアンス(使用規格別、剤形別、使用薬剤種類数別など)─の大きく3本柱で構成している(右図)。
 

受診のきっかけや受診診療科に関する情報では、患者が最初に受診する科や最終的にたどりつく科、疾患に関する情報を得た情報源などを読み取ることができる。例えば、ある神経系疾患の患者について、最初に受診する科は一般内科が多く、次いで精神科、神経内科という順でも、最終的に受診する科は神経内科が過半数を占め、次いで精神科、一般内科と逆転した実態が明らかになるとする。
 

次に受診のきっかけとなった情報源は5割がテレビ番組やテレビCM、2割が新聞や雑誌の記事・広告であったとすると、これらの情報を組み合わせることで、ある神経系疾患の患者に対しては一般内科に多く滞留しがちな潜在患者を、媒体を活用して神経内科への受診を促すという戦略を導き出すことができる。
 

また、受診行動に影響を与えた要因を年齢別、地域別にも分析できる。例えば、ある神経系疾患の患者を年齢別に分析した結果、若年ではインターネットの影響が強く、高齢にシフトするにつれ、健診、テレビCM、かかりつけ医の勧めが増加していれば、世代的に効果的なアプローチ方法は異なるといえる。
 

次に地域別に受診きっかけを検討し、関東圏はテレビ番組やテレビCM、西日本はかかりつけ医の勧め、北日本は健診となっているとする。こうした情報を組み合わせることで、例えばターゲットを「西日本の高齢者」とした場合、かかりつけ医の勧めが患者アプローチの重要なカギとなることがわかる。

 

 

 

 

 

薬剤ブランド別の継続中止理由も明らかに

 

 

また、実地医療において医師にはどうしてもわからないことがある。そのひとつが患者の自己判断などで、ある日突然来院しなくなることだ。APMでは治療満足度・薬剤不満点・コンプライアンスに関しても情報を集積しており、ブランド別の継続中止理由を把握可能だ。
 

例えば、中止理由の項目には「治ったから」「使わなくて問題ない」「使うのが面倒」など複数の項目があるが、中には「薬に不満があった」という項目もあり、それに該当する薬剤については、さらにその不満点を詳しく分析することもできる。
 

また、これらのコンプライアンス調査結果とブランド別満足度を組み合わせることで薬剤の「アンメットニーズ分析」にも役立つ。より患者ニーズを踏まえた製品開発・改良の方向性を視覚的に確認できることも大きな特徴だ。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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