FDA CDAD治療薬Dificidを承認
公開日時 2011/05/31 04:00
米食品医薬品局(FDA)は、5月27日、米Optimer Pharmaceuticals(本社:カリフォルニア州サンディエゴ)のクロストリジウム・ディフィシル関連下痢症(CDAD)治療薬Dificid(fidaxomicin)を承認した。
クロストリジウム・ディフィシルは感染者の便で検出され、同細菌に感染すると下痢、大腸炎や重篤な消化器症状を引き起こし、最悪の場合は死に至る。
Dificidの有効性・安全性は、同剤とバンコマイシンの比較対照試験2本で合計564例を対象として検証された。2本の試験ともに同剤はバンコマイシンと同等の成績を示した。CDADの患者ではしばしば再発するが、同剤投与群ではバンコマイシン投与群に比べて、投与後3週間の治癒継続を維持した患者が多かった。
FDA医薬品評価研究センター(CDER)のEdward Cox抗菌剤製品部長は、「近年、感染症領域ではクロストリジウム・ディフィシルによる感染が増加しているので、Dificidの登場によりCDADの患者の有効な治療オプションが増えた」と歓迎している。
同剤については、アステラス製薬が今年2月にOptimerと欧州、中東、アフリカ、独立国家共同体(CIS)を対象地域とするライセンス契約の締結したことを発表、同地域での独占販売権を獲得している。