リリー、重症敗血症治療薬が欧州で承認
公開日時 2002/08/29 23:00
イーライリリー・アンド・カンパニーは26日(米国時間)、活性型ドロトレコジン・アルファについて、欧州委員会がEU加盟全15ヵ国で承認したと発表。この新しいバイオテクノロジーによる薬剤は、成人の多臓器不全を伴う重症敗血症患者の従来の標準治療に追加する治療薬として承認された。重症敗血症は、感染への全身性の反応によって、急激に臓器不全を引き起こし死に至る症候群で、全世界では1日に1400人がこの病気で死亡しているといい、EUの集中治療室(ICU)では、重症敗血症ならびに敗血症ショックによる死亡者数は毎年13万5000人にのぼり、患者への医療費は76億ユーロ(67億米ドル)にのぼるとされている。欧州では、重症敗血症による死亡は、肺癌、乳癌や直腸癌による年間死亡者に匹敵している。