グラクソ・スミスクライン バルトレックス錠で性器ヘルペス感染率抑制
公開日時 2002/10/16 23:00
グラクソ・スミスクライン社は10月16日、「バルトレックス錠」(一般名パラシクロビル)による抑制療法が症候性性器ヘルペスの感染率を77%減少させたとの臨床試験データが、第42回抗菌剤・化学療法インターサイエンス学会で発表されたと伝えた。配偶者の一方が単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2)抗体を有すると認められる夫婦1484組を対象とした、HSV-2感染リスク減少率計測比較試験で、バルトレックス投与群では症候性性器ヘルペス感染率が0.5%と、プラセボ投与群の2.3%を大きく下回った。また、総合的なウイルス感染率も、バルトレックス投与群では1.9%と、プラセボ投与群の3.8%を大きく下回った。性器ヘルペスは、終生感染を来す伝染性疾患で、日本における感染者は、約74万人存在すると推計されるが、治療を受けている割合は10%にすぎないとされている。同社は、性器ヘルペスの抑制療法の適用はまだ取得していないが、新しい適応症で申請するかどうか検討中である。