製薬協総会 八代氏「04年度は産業側の意見そこそこ聞いて改定」
公開日時 2003/11/12 23:00
日本製薬団体連合会の八代光夫保険薬価研委員長(武田薬品工業顧問)は11月
12日、日本製薬工業協会(製薬協)の総会で、中医協での薬価に関する議論に
ついて報告。「04年度改定は、産業側の意見をそこそこ聞いていただきながら
やるのかな、という印象」と述べた。特許切れに伴う引き下げが議論の俎上か
ら消えたことを評価した。
02年改定で制度化した既収載品の特例引き下げについて、「特許期間が切れな
がら後発品のない先発品」の取り扱いをどうするか、「特許期間の把握を前提
として次回以降の改定で対応する」としていた。しかし、部会では、特許が切
れたことによる引き下げについて産業側が猛烈に反発。10月29日に厚生労働省
が示した「次回薬価制度改革の基本方針のたたき台」では、この問題に関する
記述がなかった。
また、調整幅2%について、「薬価調査のふたを開けてみないと何ともいえな
いが、維持するだろう」と述べ、調査結果は12月3日開催予定の中医協で明ら
かになると見通した。現在進んでいる中医協での審議に関し、「全般的には、
すぐに来年度予算に大きく影響するような項目はない」とした。