ICH6 世界同時開発で「E5」が有用
公開日時 2003/11/16 23:00
大阪市で開催されたICH6で14日、E5(外国臨床データ受け入れに関する民族的
要因)のセッションがあり、国内メーカーの多くが、世界各国の被験者が参加
する世界同時開発(国際共同治験)に、E5が役立つと考えていることが分か
った。
アストラゼネカの加藤益弘氏が10月に国内の内資、外資メーカーを対象に実施
したアンケート調査によると、回答した60社中、約50社が世界同時開発にE5が
役立つと答えた。加藤氏は「E5を発展的に活用していく努力を進めるべきだ」
と強調。医薬品医療機器審査センターの森和彦氏も「E5の経験の蓄積により、
世界同時開発の実現に向け役立つと考える」と指摘した。
一方、森氏によると、98年に国内規制に取り入れられたE5を適用し、ブリッジ
ング試験が実施され海外データを活用して承認されたケースは累計で30件。加
藤氏のアンケートでは、厚生労働省のE5の運用に対して34社が「Very Poor」
または「Poor」と回答。厚労省の対応に必ずしも満足していない結果が出た。