青木製薬協会長 世界の医療に貢献する産業に
公開日時 2004/05/20 23:00
日本製薬工業協会の青木初夫会長は5月20日就任記者会見し、永山治前会長が
「製薬産業を見える産業にしたい」との目標に取り組み、成果を上げたことを
踏まえ、「さらに一歩進め、世界の医療に貢献する産業へ発展していくように
努力していきたい」と抱負を述べた。
現行薬価制度に関しては、「イノベーションの価値を反映した価格設定」を課
題にあげ、「実際に高い薬価が付き、財源を飛び越した時にどうするのか。イ
ノベーションと財源の状況とどう折り合いをつけるか、根本的に考える必要が
ある。産業界だけで答えは出せない」と語った。
研究開発費の日米格差が拡大しているが、「日本企業は多くのユニークな製品
を世界市場に送り込んでおり、質的には劣らない」としたうえで、「ファイザ
ー1社だけで5兆円の売上高があるのに比べると、日本は少し分散している気
がする」との認識を示した。
国内企業の今後の方向性について「後発品、国内、がん領域など特化するオプ
ションは複数あり、どれを取るかは各社で決めることだ。他社が合併したから、
自社もというような、そんな単純なことでは生き残れない。ただ、イノベーテ
ィブメガ企業をめざし、大型新薬を創出する企業になろうとすれば、私どもも
含めて今のままのでは大変かなという気がする」と語った。