塩野義製薬 抗がん剤適応拡大の投与上限で厚労省・検討会と食い違い
公開日時 2004/11/24 23:00
第7回抗がん剤併用療法に関する検討会では、5月の第3回会合で俎上に乗り
薬事審の事前評価を通過した、抗がん剤「イホスファミド」の悪性骨・軟部腫
瘍化学療法への適応拡大に関し、同剤を輸入発売する塩野義製薬の担当者が参
考人として出席し、「(体表面積1平方メートル対)10gを超える投与では安
全性のリスクが増大する」と意見陳述、ワーキンググループが設定した投与上
限値「14g」の見直しを求めた。
黒川座長が、「(高用量によるリスクに関し)メーカーに責任を押し付けよう
としているのではない」と取りなしたが、塩野義側は、「『14g』とするにし
ても10gまでとそれ以上は違う扱いにしたい」と譲れない構えを見せた。検討
会報告に強制力はないが、企業側との齟齬(そご)が残ったままでは承認事項
の一部変更ができないため、事務局の厚労省医薬食品局審査管理課で調整を図
る。