ファイザー・山之内 セレブレックス副作用問題、国内でも波紋
公開日時 2004/12/20 23:00
米ファイザーは12月17日、がん患者を対象とした2つの大規模長期臨床試験の
うち、1つの試験(APC)でプラセボと比較してCOX-2阻害剤セレブレックス
(セレコキシブ)が心血管系副作用のリスクを増大させることが判明したと発
表した。もう1つの試験(PreSAP)では、大きな問題は見られなかった。
日本では、ファイザーと提携している山之内製薬がセレコキシブを申請中だが、
今回の事態を受け、ファイザー・ジャパンは「パートナーの山之内、米国本社、
厚生労働省と協議を行い、解決を図っていきたい。2つの試験(APC、PreSAP)
には相違があり、精査する必要がある」とコメントしている。
セレブレックスは、ファイザーがファルマシア買収を決断する決め手になった、
現在ファイザーの主力製品のひとつで、今年同社製品群のの中でベスト5に入
るのは確実と見られていた。
日本では、ファイザーとの提携により山之内のパイプラインには、セレコキシ
ブ以外にCOX-2阻害剤としてバルデコキシブ(フェーズ2)、パレコキシブ
(フェーズ2)がある。
米メルクがCOX-2阻害剤バイオックスを心血管系副作用を理由に全世界で自主
回収したのを発端に、COX-2阻害剤全体に一挙に不安が広がった。