厚労省 OTC類似薬77成分で患者に追加負担 ヒルドイドゲルやロキソニン、アレグラなど
公開日時 2025/12/26 04:50
厚労省は12月25日、社会保障審議会医療保険部会に、OTC類似薬の保険給付の見直しをめぐり、別途の保険外負担(特別の料金)の対象となる医薬品77成分を示した。対象は、ヘパリン類似物質(代表的販売名(医療用):ヒルドイドゲル)や解熱消炎鎮痛剤・ロキソプロフェンナトリウム水和物(ロキソニン錠)、抗アレルギー薬・フェキソフェナジン塩酸塩(アレグラ錠)、去痰薬・L-カルボシステイン(ムコダイン錠)など77成分、約1100品目。OTC類似薬の保険給付をめぐっては、薬剤費の4分の1を別途の保険外負担(特別の料金)として求める新たな仕組みを2027年3月に創設する考えで、さらなる検討を進める。
文末の関連ファイルに「特別料金の対象となる医薬品の成分一覧(案)」のリストを掲載しています。
◎OTCと成分・投与経路が同一で一日最大用量が異ならない医薬品 抗アレルギー薬8成分など
厚労省は、特別料金の対象となる医薬品の成分一覧(案)として77成分を提示した。「OTC医薬品と成分・投与経路が同一で、一日最大用量が異ならない医療用医薬品を機械的に選定」したとしている。
用途別にみると、殺菌消毒剤11成分、抗アレルギー薬8成分、抗真菌薬6成分、ステロイド6成分、鎮痛消炎剤4成分、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)3成分、ビタミン剤2成分、抗ウイルス薬2成分、抗生物質2成分。
抗アレルギー薬・エピナスチン塩酸塩(アレジオン錠)、ベポタスチンベシル酸塩(タリオン錠)、ロラタジン(クラリチン錠)、フェキソフェナジン塩酸塩・塩酸プソイドエフェドリン(ディレグラ配合錠)、制酸・緩下剤の酸化マグネシウム(マグミット錠)、緩下剤・ピコスルファートナトリウム水和物(ラキソベロン錠)、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)・フェルビナク(セルタッチパツプ)、ステロイド・ヒドロコルチゾン酪酸エステル(ロコイド軟膏)、ペタメタゾン吉草酸エステル(リンデロン-V軟膏)、軟膏基剤・白色ワセリンなど。
新たな仕組みの実施にあたっては、こども、がん患者や難病患者など配慮が必要な慢性疾患を抱えている方、低所得者、入院患者、医師が対象医薬品の長期使用等が医療上必要と考える方等に対する配慮を検討するとしており、特別の料金を求めない方針。