独シエーリングとスイスのノバルティスの日本法人は３月25日、海外での転移
性結腸直腸がんに対するPTK/ZKのフェーズ３（CONFIRM1）の結果を受け、FDA
およびEMEA（欧州医薬品審査庁）への承認申請が07年初めにずれ込む見通しを
明らかにした。当初は06年中にも上市できると見ていた。日本ではフェーズ１
を実施中。両本社が３月21日発表したもの。

PTK/ZKは経口投与できる血管新生阻害剤。昨年米国で上市された抗体医薬のア
バスチン（ジェネンテック）を上回る有効性が期待されていた。

CONFIRM1は、未治療の結腸直腸がん患者を対象にPTK/ZKをFOLFOX-４療法（オ
キサリプラチン／5FU／ロイコボリン）と併用した場合の有効性を、プラセボ
とFOLFOX-４療法を併用した場合と比較した。無増悪生存期間について、中央
判定委員会による解析では統計的有意差は確認できなかった。一方、治験責任
医師による解析では確認されたという。