向田薬価研委員長 製薬協との協調姿勢示す
公開日時 2005/06/13 23:00
日薬連保険薬価研究委員会(薬価研)の向田孝義委員長は6月13日、7月末に
見込まれる中医協・薬価専門部会での意見陳述に向け、製薬協が検討中の薬価
制度改革案との一本化を図るため、調整を進めていると述べた。一方、医薬協
との調整は現時点では行っていないとした。
これまで薬価研が薬価制度論議のイニシアチブを取ってきたのに対し、製薬協
が医薬産業政策研究所(政策研)とともに議論するアドバイザリーボードを設
置し独自案の検討を始めたことから、役割分担をどうするか、一本化できるか
が焦点となっている。製薬協のアドバイザリーボードのメンバーには、中外製
薬の永山治社長、武田薬品工業の長谷川閑史社長、三共の庄田隆社長のほか、
向田氏も加わっている。
製薬協の青木初夫会長は5月末の会見で7月中に製薬協案をまとめる考えを示
し、薬剤比率20%の確保を基本方針に据えたが、向田委員長は「20%維持を要
望できるものならしたいと思っている」と語った。また、青木会長が示した新
制度の私案について「今の日本の制度では導入が大変な内容も含まれている」
と語った。
向田氏は個人的見解としながら「特許が切れたら後発品に席を譲るのは世界的
趨勢であることを認識して行動していかねばならないと思っている」と語った。