政策研 世界ヒット製品へのアクセスの悪さ浮き彫りに
公開日時 2006/01/09 23:00
製薬協の医薬産業政策研究所がまとめた報告書「創薬の場としての競争力強化
に向けて―製薬産業の現状と課題」から、世界のスタンダードとも言える新薬
に対する日本の患者のアクセスの悪さが浮き彫りになった。政策研は、04年の
世界売上上位150品目を対象に、日米英仏独5ヵ国での上市順位を調べた。
それによると、日本は5ヵ国の中で最も遅い5番目が59品目あった。さらに、
未上市も45品目にのぼり、日本の患者は世界のヒット製品の3割を容易に使え
ない状態にあることがわかった。
一方、04年の世界売上上位100品目のうち、データ入手可能な88品目を対象に、
世界初上市から各国(66ヵ国)での上市までの平均期間を調べた。その結果、
最も早いのは米の505日で、英512日、スイス538日、スウェーデン583日、独62
0日が続く。日本は1417日で66ヵ国中38番目だった。
88品目のうち、日本では28品目が未上市であり、66ヵ国中ワースト7位。韓国
は未上市が5品目のみ、米国とアルゼンチンは88品目全てが上市されている。