三共 味の素から新規糖尿病治療薬の開発・製造販売権取得
公開日時 2006/08/31 23:00
三共は8月31日、味の素が開発中の新規糖尿病治療薬「AJD101」および関連化
合物の全世界での独占的開発、製造販売に関する権利を取得したと発表した。
味の素が独自に創製した全く新しいメカニズムを持つ糖尿病治療薬で、海外で
フェーズ1を実施中。臨床試験は国内ではフェーズ2以降は両社が共同で進め、
海外はフェーズ2以降を三共が実施する予定。
今回の契約締結で、三共は味の素に対し46億円の契約一時金を支払う。また、
今後定められたステージごとにマイルストーンを、また上市後は売上高に応じ
たロイヤリティの支払いを予定している。原薬と製剤の製剤権は味の素が留保
する。
AJD101は、経口投与でインスリンのシグナル経路を活性化することで、血糖降
下作用を示す薬剤。これまで種々の糖尿病モデル動物で、血糖降下作用が認め
られているほか、非臨床試験の結果から、低血糖を起こしにくく、膵β細胞の
疲弊を起こしにくい薬剤になる可能性が示唆されている。両社の提携は、01年
12月に販売提携した速効型食後血糖降下剤「ファスティック」に続くもの。