ファイザー バイアグラの偽造品問題、流通量は真正品の2.5倍
公開日時 2006/12/03 23:00
「06年に国内で押収された偽造ED(勃起機能不全)治療薬は16万錠以上で、そ
のうち8割がバイアグラ」。近年問題になっているバイアグラの偽造医薬品の
押収・摘発の最新の実態が、11月30日にファイザーが開いたセミナーで報告さ
れた。
実態を公表したファイザーセキュリティ・オフィスの池田哲也部長によると、
日本での差押・摘発件数は把握しているだけでも約70件にのぼった。インター
ネットから購入、疑義貨物の検査の結果、個人輸入の半数以上が偽造品だった
という。同社の評価では、偽造品の流通量は真正品の2.5倍にのぼった。
同氏は偽造医薬品は医薬品としての効果が疑わしく、無許可・検査なしで操業
している工場もあり、さらに完成した商品が検査・審査なしで出荷されるケー
スがあるなどの安全性の問題を指摘。特に日本で承認された剤形は25mgと50mg
であり、偽造で問題となっている100mg錠とは異なるとしたうえで、バイアグ
ラを含む医療用医薬品については必ず医師の診察、処方を受けて購入・服用す
るよう注意を呼びかけた。