NBI 市場シェアは2%に到達、MRは1000人を維持へ
公開日時 2008/04/15 23:00
日本ベーリンガーインゲルハイムは4月15日、記者会見を開催し、07年度の国
内医療用医薬品売上がグローバル戦略製品の伸長により市場シェアが2%とな
り、「画期的な数字に達した」と発表した。神田高志・医薬事業統轄は、10年
までに売上2000億円を目指していくことも明らかにした。MR数は1000人体制を
維持する方針。
開発パイプラインには、ミカルディスと利尿剤の配合剤を含め4品目を申請中
のほか、臨床後期(フェーズ2/3)には脳卒中の再発予防薬アグレノックス
や、心房細動起因の脳卒中予防薬プラダキサ(経口トロンビン阻害薬)、DPP
4阻害薬「BI1356」、抗がん剤2品目(シグナル伝達阻害薬、血管新生阻害薬)
と新規薬剤を中心に6品目がある。しかし、10年の売上にはこれらの新製品の
寄与はなく、既存品の適応拡大などが売上増に貢献する見通し。
一方、主力品のARBミカルディスの今後の販促活動については、心血管系イベ
ント予防効果についてACE阻害薬ラミプリルと比較した「ONTARGET試験」の結
果を発表。そのほか、ONTARGETの一部として実施されたTRANSCEND、PRoFESS
(脳卒中の再発予防効果を検討する最大規模の試験)といった大規模臨床試験
の結果を通じて、「ドクターを通して患者のベネフィットにつなげる活動を展
開したい」と述べ、EBMに基づいたマーケティング活動をしていく考え。また、
スピリーバについては「日本呼吸器学会、結核予防会と協力して、COPDの早期
発見についての活動をしていく」とし、日本呼吸器学会とは呼吸の日のイベン
ト開催や同学会が提唱する肺年齢の啓発をサポート、結核予防会とはCOPDの共
同研究に取り組む方針を示した。