ミクス「MR数調査2026年版」 減少傾向は鈍化で底打ちの兆し 比較可能46社で前年比2.4%減
公開日時 2026/06/01 04:54
ミクス編集部は6月1日、「MR数アンケート調査2026」の結果を公表した。これまで続いたMR数の減少傾向に底打ちの兆しが見える結果となった。MR数は回答46社で計1万9316人となり、前年比480人減、減少率は2.4%となった。減少傾向は続いているものの、減少幅は鈍化した。一方で、企業ごとの増減をみると、MR数を2桁増員する企業や新卒・中途採用も回復基調を示しており、各社それぞれの事情に応じた濃淡もみられた。
文末の「関連ファイル」に26年4月の製薬各社のMR数の資料を掲載しました(会員のみダウンロードできます。無料トライアルはこちら)。Monthlyミクス6月号およびミクスOnlineに調査結果(新卒・中途、領域別、生成AIの導入状況、MR活動形態、KPIなど)を詳報しております。ご確認ください。
◎調査協力企業54社 MR数開示企業は46社
MR数アンケート調査2026に回答した協力企業数は54社。内訳は内資系企業41社(先発品)、外資系企業7社(先発品)、後発品企業6社だった。このうちMR数を開示した企業は46社で、内訳は内資系企業37社(先発品)、外資系企業3社(先発品)、後発品企業6社となった。回答46社のMR数は計1万9316人で、25年調査に比べて480人減、減少率は2.4%となった。
◎MR減少率 24年6.7%、25年6.0%に対し、26年は2.4%
これまでのMR数アンケート調査との比較では、回答企業数の関係で単純比較とはならないものの、18年の調査開始以降続いていた年間1000人以上の減少はストップ。減少率も24年(6.7%)や25年(6.0%)と比べて、今回調査では2.4%に留まり、大幅に改善した。今回回答した企業のうち、過去5年間を比較可能な44社を抜き出したデータでもMRの減少幅は大きく縮小している。26年の減少率は2.5%となり、25年7.9%▽24年6.7%▽23年5.0%▽22年5.7%―といった過去の水準よりも緩やかとなっていることがわかった。
◎MR数増は10社 28社で減 大塚製薬は前年比103人増
MR数を開示した46社の増減を個別に見ると、25年調査からMR数を増やしたのは9社で計157人の増員となった。減少は29社で計637人減、増減なしは8社だった。MR数が増えた企業では、大塚製薬(1221人、前年比103人増)や杏林製薬(615人、29人増)―などで増員数が大きかった。両社は新卒採用数でも上位となっており、積極的な新陳代謝が図られている様子がうかがえた。
◎50人以上の減少は3社のみ 各社で事情はさまざま
一方で、MR数が減ったのは、協和キリン(702人、158人減)▽小野薬品(769人、50人減)▽帝人ファーマ(679人、50人減)―など。今回の調査で100人以上の減少は協和キリンのみで、50人以上の減少となったのは計3社にとどまった。25年調査では10社が50人以上の減少となっていただけに、ここでも下げ幅が緩やかになった印象だ。
ただ、各社の事情をみると、企業ごとに背景はさまざまだ。協和キリンは25年に特別希望退職制度を導入したことに加え、定年退職や配置転換によって大幅な減少になった。そのほかの企業を見ても、小野薬品は最主力品のオプジーボの特許切れが迫り、帝人ファーマは希少疾患・難病領域への絞り込みによる組織体制の見直しを掲げるなど、各社で置かれた状況は異なる。
今回調査ではMR数を開示しない企業もあった。非開示の理由は明らかにしていないものの、各社ともビジネス変革の真っただ中にあり、MR数への影響も少なからずみられる。新たなCEOの就任を控える武田薬品は成長加速に向けた組織の刷新に着手。第一三共もグローバル戦略品の売上伸長によりがん領域への注力を進める方針を示している。加えて、いずれの企業もAIやデジタル技術の積極的な活用に取り組む方針を経営方針に掲げており、MR数の変動は今後のビジネス展開に応じて増減を含む適正化・最適化が進むものとみられる。