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東京医科歯科大・針谷教授 エタネルセプトの市販後全例調査結果を報告

公開日時 2008/04/27 23:00

東京医科歯科大学大学院の針谷正祥委員教授(日本リウマチ学会抗リウマチ薬
市販後特別調査委員会委員)は4月24日、ワイスと武田薬品が開いたセミナー
で講演。関節リウマチ(RA)治療薬エタネルセプトの市販後全例調査の最終結
果を報告した。1万3894人に対する調査で、副作用、重篤な感染症の発症率は
同じ生物製剤のインフリキシマブ(田辺製薬)の全例調査結果と同等の傾向を
示した。

調査対象者は半数が60歳以上(30%が60歳以上、20%が70歳以上)で、既存治
療で効果不十分なRA患者を対象にした。9097人がMTX(メトトレキサート)、3
280人がサラゾスルファピリジン、2849人がブシラミン、1878人がインフリキ
シマブによる前治療を受けていた。

評価基準の主流となっているEULAR基準改善度で投与24週目の有効性を評価す
ると84.3%(著効が31.6%、有効が52.7%)。DAS28(疾患活動性を図る指標)
で評価すると、MTXと併用した患者ではエタネルセプトを単剤で投与した患者
に比べ、高い有効性が確認されたほか、インフリキシマブを過去に使用した患
者で約80%と高い有効性が報告された。

副作用は26.7%で、重篤な副作用が4.58%。副作用では感染症が最も多く(8.
7%)、内訳は肺炎が最も高頻度(1.25%)に発症していた。その他の重要な
副作用の発症率は、結核0.09%、ニューモシスチス肺炎0.18%、間質性肺炎0.
58%だった。

また、日本人における死亡率と比較した標準化死亡率比は1.46で、針谷氏は
「一般RA患者で既に報告されている標準化死亡率比とほぼ同程度だった」と述
べた。一方で「死亡者数を減らすには、感染症をいかに抑えるかが重要。どの
ような患者が発症リスクの高いかを解析して、それらの患者への投与時は注意
を払い、予防的にワクチンを使うなどして重篤な有害事象を減らすことが大切」
と述べた。

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