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赤座筑波大教授 スーテントが進行性腎細胞がんのファーストラインに

公開日時 2008/05/13 23:00

筑波大学大学院腎泌尿器外科学・男性機能科学の赤座英之教授は5月13日のフ
ァイザー日本法人の記者発表会で、4月に正式承認された進行性腎細胞がん
(RCC)及びグリベック抵抗性の消化管間質腫瘍(GIST)治療薬スーテントに
ついて、RCCではファーストラインになるとの見解を示し、同月先行して発売
された競合薬のネクサバール(バイエル薬品)はセカンドラインとして用いら
れると説明した。

スーテントの国内臨床試験(フェーズ2)はGISTとRCC患者81例に対し実施さ
れた。GISTでは部分寛解(PR)が13%、安定状態(SD)が50%、病態コントロ
ール率は57%で、癌有明病院化学療法科の畠清彦氏は「海外とほとんど同じ結
果。グリベック抵抗性の患者に唯一の選択肢となる薬剤で、多くの患者に待ち
望まれている」と期待を示した。

一方、RCCでは完全寛解(CR)が2%、PRが45.1%で、海外と同様の抗腫瘍効
果が確認された。赤座氏は「既存薬のインターフェロンαと比べて、生存率、
無増悪生存期間、抗腫瘍効果のすべてを向上させた」と述べ、その有効性の高
さを評価した。インターフェロンα未治療、既治療の進行性RCCへの使用が可
能になるという。

一方、安全面ではGIST、RCC患者をあわせたデータで、手足皮膚症候群や高血
圧といった血管新生阻害剤に特徴的な副作用以外に、グレード3/4という重
篤な副作用が多く確認された。多いのが好中球数減少(46.9%)、血小板減少
症(43.2%)、リパーゼ増加(32.1%)で、赤座氏は「経口薬だから安全だと
いう思い込みは誤り」と述べ、患者の厳重な管理が必要と指摘した。GISTでは
減量や休薬を含む適切な管理・治療が必要という。

承認条件として全例調査が義務付けられた。目標症例数は600例だが、完了以
降も1000例に至るまで登録を継続するという。GIST、RCCともに大学病院や全
国がん(成人病)センター協議会加盟施設など、心血管系、呼吸器系の副作用
に24時間の緊急対応ができ、循環器科医師と呼吸器科医師が常勤または常に連
携がとれる施設に使用を限定する。

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