科学技術政策担当大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣、経済産業大臣の４大臣
で構成する「健康研究推進会議」は８月26日、初会合を開催し、厚労省・経産
省・文科省が一体となって取組むべき健康関係予算を一括した「09年度の健康
研究概算要求方針」をまとめた。

同方針は、早急に取組むべき方策として、▽橋渡し研究・臨床研究の拠点や研
究支援の強化▽橋渡し研究・臨床研究に関する人材の確保▽産業化に向けた具
体的事業の推進▽省庁間の新たな連携による事業の推進――の４つの柱を提示
し、具体的な施策を挙げた。厚労省の取組みでは、中央IRB機能を持ち、高度
な国際共同研究の実施が可能な研究開発拠点を整備することとして、「グロー
バル臨床研究拠点整備事業」（09年度概算要求額6000万円）などが挙げられて
いる。

また、長期的に取組むべき具体的な課題については、会議の下部組織に有識者
会議を設置。秋をメドに５年間のロードマップを描いた「健康研究推進戦略
（仮称）」を策定するとしている。

同会議は、６月に開催された総合科学技術会議で、健康分野において初めて関
係府省合同で戦略策定・予算編成への取組むために設置したもの。総合的な戦
略の策定や、概算要求方針の策定など、官民対話から得られる業界側などの意
見も反映させながら進めていくとしている。