バイエル・シエーリング アルツハイマー病診断薬の開発権を獲得
公開日時 2008/09/10 23:00
独バイエルは9月10日、独バイエル・シエーリング・ファーマが長崎大学から
アルツハイマー病を画像診断するための低分子有機化合物について全世界での
診断薬開発と販売の権利を取得したと発表した。アルツハイマー病の兆候とさ
れるβアミロイドの沈着をPET(ポジトロン放出型断層撮影)で初期段階に発
見できる可能性があるという。実用化は未定だが、日本法人によると、海外で
既に開発に着手している。
この化合物は長崎大学大学院医歯薬総合研究科生命薬科専攻・衛生化学研究室
(中山守雄教授)が開発したもの。アルツハイマー病を引き起こすと考えられ
ているβアミロイド蛋白に特異的結合する性質を持っており、PETのための放
射性薬剤として利用する。契約金額などは非公表。
バイエル薬品によると、他にもアルツハイマー病の画像診断薬の開発を手がけ
ており、最も開発が進んでいるのがBay94-9172で、現在海外でフェーズ2。日
本でも開発が始まっているというが、フェーズは非公表。