日本医薬品卸業連合会は、新型インフルエンザ流行時に物流業務など事業を継
続するためのガイドラン（GL）をまとめた。流行時にも医薬品の安定供給を確
保するためのもので、感染が流行した時には２～４割程度の社員が欠勤するこ
とを想定、業務遂行のための人員計画の立案や物流業務への人員の重点配置を
求めている。卸連は11月18日に都内に卸各社担当者を集め、GLに沿って事業継
続計画（BCP）を早急に策定するよう指示した。

GLでは発生に備え、▽社内ての対策体制の確立▽BCPの策定▽定期的な社員に
対する教育・訓練の実施――を求めた。体制づくりは経営責任者が率先して行
い、本社に対策本部を設置すると共に、流行時には事業所レベルでの判断を求
められることから事業所ごとにも対策組織を設置する。

BCPの策定の策定では、限られた人員で不可欠な業務を遂行するための重要業
務を選定。物流業務の継続を優先し、そのために必要な取引業者も洗い出し、
その業者との対策の検討することや、他の卸業者・取引業者との相互協力、代
替・補助人員の確保の検討を求めた。また、プレパンデミックワクチンの接種
対象社員の選定、マスクなど感染防護資材も検討課題に挙げた。物流以外の販
売や金融、情報機能については早期の段階で縮小・停止する必要があるとした。