武田薬品・長谷川社長 厳しい舵取り、優先順位が低位の開発品は中止も
公開日時 2009/01/19 23:00
武田薬品の長谷川閑史社長は1月19日、都内で開いた記者懇談会で「ここ1、
2年は厳しい舵取りが迫られる」と述べた。そのため一層のコスト見直し、開
発品目の優先順位づけの徹底による低位品目の開発中止を行わざるを得ないと
した。
背景として、主力の米国市場で10年以降、主力品の特許切れが相次ぐ見通しの
中で、市場環境の悪化、FDAの新薬審査の遅延、開発品目の頓挫という事態が
起きていることを挙げた。
武田は同日、痛風・高尿酸血症の新薬としてFDAへ申請中のフェブキソスタッ
ト(開発コード:TMX-67)について、FDAから審査終了目標日の1月18日(米
国時間)までに審査が完了せず、審査を継続する旨の通知を受けたことを明ら
かにした。臨床試験実施施設と試験委託先に対して行われる査察が当初の審査
終了日までに完了できないため。同剤は昨年11月にFDA諮問委員会から販売承
認の推奨を受けており、1月中の承認の期待が高まっていた。