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急な為替変動が製薬海外事業に影響 通期業績の修正相次ぐ

公開日時 2009/02/03 23:00

国内大手・準大手製薬企業の09年第3四半期(4-12月)決算が2月3日まで
にほぼ出揃い、対ドルでは当初予想していた100円を切る90円台で推移するな
ど為替の影響などで、海外事業を収益源とする国内上位4社は武田薬品を除く
第一三共、アステラス製薬、エーザイが通期業績予想を修正した。

第一三共は、為替の影響で売上高は売上高で280億円、営業利益で37億円がそ
れぞれ目減り。それに加え昨年買収したインドのランバクシー社の株価が金融
危機や品質管理問題などを受け急落し、第3四半期の連結決算で特別損失とし
て3540億円を計上したことから、通期は3160億円の最終損失となる見通しを明
らかにした。

アステラスは、為替の影響は売上高に大きく出て409億円が目減りし、通期業
績では売上高を9580億円と60億円分下方に修正することになった。エーザイも
円高などの影響で全売上の約6割を占めるアルツハイマー型認知症治療薬アリ
セプトとPPIパリエット/アシフェックスの通期売上予想を下げたことなどで、
通期売上高は前回予想から260億円分減らしも7800億円に下方修正した。

準大手クラスだが塩野義製薬も利益を前回予想より3割以上引き下げる通期業
績の修正をした。主力の抗菌薬の伸び悩み、国内第4四半期から連結する
米サイエル社の企業結合会計処理が費用面に影響するのに加え、海外に導出し
ている高脂血症治療薬クレストールのロイヤルティ収入も当初見込みより47億
円少ない347億円と見込んだことなどが影響した。

その中にあって武田薬品は通期業績予想を修正しなかった。第3四半期で売上
高は為替の影響が552億円もの減収要因となったが、米TAP社と買収した米ミレ
ニアム社の子会社化で1000億円以上が売上高に寄与したことなどで吸収した。

第一三共
〔連結通期予想(前回予想)前年実績〕
売上高  8500億円(8400億円)8801億1200万円
営業利益 1000億円(1200億円)1568億2700万円
経常利益 690億円(1130億円)1690億5800万円
純利益  △3160億円(650億円)976億6000万円

アステラス
〔連結通期予想(前回予想)前年実績〕
売上高  9580億円(9640億円)9725億8600万円
営業利益 2470億円(2350億円)2759億0400万円
経常利益 2700億円(2590億円)2841億9300万円
純利益  1680億円(1620億円)1774億3700万円

エーザイ
〔連結通期予想(前回予想)前年実績〕
売上高  7800億円(8060億円)7342億8600万円
営業利益 945億円(940億円)177億4900万円
経常利益 825億円(865億円)188億5000万円
純利益  460億円(565億円)△170億1200万円

塩野義
〔連結通期予想(前回予想)前年実績〕
売上高  2265億円(2310億円)2142億6800万円
営業利益 322億円(480億円)403億9900万円
経常利益 322億円(480億円)398億7900万円
純利益  166億円(300億円)250億6300万円

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