武田薬品 耐糖能異常へのベイスンの試験結果がLancetに掲載
公開日時 2009/04/23 23:00
武田薬品は4月23日、日本人の耐糖能異常者に糖尿病食後過血糖改善薬ベイス
ン(一般名:ボグリボース)を投与して、2型糖尿病の発症抑制効果を確認し
たフェーズ3試験結果が医学雑誌「Lancet」に掲載されたと発表した。同社は
07年12月、この試験結果を基づいて、厚生労働省に「耐糖能異常における2型
糖尿病の発症抑制」の効能追加を申請している。
耐糖能異常がみられる人は2型糖尿病への移行率や心血管系リスクが高まるた
め、食事療法や運動療法を中心とした生活習慣の改善指導が行われる。ただ、
十分に効果が得られない場合もあるため、生活習慣の改善に加えてベイスンに
よる薬物治療を組み合わせた試験がデザインされた。その結果、ベイスン投与
群はプラセボ投与群に有意に比べて2型糖尿病の発症を40.5%抑制した。安全
性はベイスン群に下痢などの胃腸障害が多くみられたものの、これまでの糖尿
病患者に対する治療成績と差はなかったとしている。